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飲食店において、自分の店に合った発注を行うことは非常に大切なポイントです。これは、仕入れを適量にするということが、食品ロスや食中毒を防ぐことにつながるためです。
この記事では、発注量の決め方や見直しを行うタイミングに加えて在庫管理の方法について解説していきます。それぞれの飲食店に合った発注を行うにはどのような方法があるのかチェックし、自分のお店にはどのような方法が合っているのかを考えてみましょう。
飲食店において在庫管理を行う際にまず行いたいのは、全ての食材に「納入日」「消費期限」「賞味期限」「開封日」「解凍日」をわかりやすいように書いておくことです。これらの情報はどうしても忘れがちになってしまいますので、わかりやすく記載した上で、在庫品としてしまうときには新しく仕入れたものを奥に入れるようにするのがおすすめです。このように在庫の管理を行うことによって、先に仕入れたものが前に出てくるようになるため、食材を無駄にすることがありません。
さらに、それぞれの商材の使用量とともに余った量を毎日チェックしておきましょう。さらに、オーダー数も把握することによって、どの程度発注を行ったら良いかという精度をだんだんと高めることができるはずです。
どの程度の仕入れ量が適正なのかという点については、「一日の使用量×発注日数+予備在庫」という計算式で求められます。「一日の使用量」は、仕入れた量から在庫数を引くことで求められます。
直近のデータを見ることはもちろんですが、季節によって変動が少ない場合には3ヶ月以上の平均値を用いると良いでしょう。また、季節変動が大きい場合には、昨年の同じ月の数値を使うことがおすすめです。
仕入れ時に注意したいのが、商品によっては納期が長いものがあるという点や、日持ちする食材をまとめて仕入れることによって値引きが受けられるといった点です。このことから、発注は臨機応変に行いましょう。さらに、周辺で行われるイベントなども考慮しながら発注量を決めることもポイントです。
また、発注ミスを減らすためには毎回決まった手順で発注を行う、同じ時間に発注を行う、という点がカギ。さらに発注時の流れの中に、注文が漏れていないか・重複した注文がないかを確認するステップを組み込むこともおすすめです。
仕入れについては、随時見直しをかけることによって自店に合った仕入れ量に近づけることができます。
そのためにも、月に1度は棚卸しやABC分析(売り上げ構成比を基にしてメニューをA〜Cにランク分けする)を行うことで定期的に仕入れを見直すことが大切です。
棚卸しは、毎回同じタイミングで行いましょう。例えば月末や定休日の前日などに設定しておくと忘れてしまうことがありません。棚卸しの結果、帳簿に記載した在庫と実際の在庫が異なる場合には、何らかの問題が発生していると考えられますので、原因をしっかりと確認して対策を立てることが大切です。
飲食店において、発注量の精度を高めることは食材のロスを減らすだけではなく、古い食材の使用による食中毒の防止にもつながります。このことから、自分の店に合った発注量と発注タイミングを把握しておくことは、非常に大切なことであるといえるでしょう。
ぜひ自分のお店に合った発注のやり方を見つけて、しっかりと在庫管理を行えるようにしましょう。